肩コリのメカニズム
Pocket

『コリ』というのは筋肉の中で何が起こっているのでしょうか?

 

 

整体と整骨の違い

 

今回、多くの人が悩まされる『肩コリ』を説明していきます。

 

そもそも肩まわりの筋肉は個人差はありますが、

通常4〜5kgもある頭を支え、

かつ片方で3〜4kgの腕をつり下げています。

 

日常生活のさめざまな姿勢や動きの中で、

これらの筋肉に多くの負担がかかり、無意識に酷使していることになります。

 

結果として生じる筋肉疲労は筋緊張を増加させて筋肉を硬くし、

正常な筋の収縮と弛緩を妨げ、血行障害をもたらします。

 

健康な筋肉にはほどよい弾力があります。

 

これは筋肉を形成している細胞内に水分や

血液がスムーズに循環していることが基本となります。

 

しかし、同じ姿勢や動きをずっと続けていたり、

疲労や睡眠不足が続いたり、

ストレスがたまったりすると血行不良となり、その結果、

筋肉がだんだん硬くなっていきます。

 

こうした筋肉のこわばりを『コリ』といい、

その中でも肩周辺の筋肉に起こるものを『肩コリ』と言います。

 

 

筋肉は1本の太いかたまりではなく、

非常に細い筋繊維が数百から数千もの単位で集まったもの

 

 

その中には血管や神経も通っています。

 

わかりやすくいえば、丈夫な袋の中にソウメン〔筋繊維〕の束が詰め込まれたようなものです。

 

筋肉に負担が掛かると、このソウメンの束が緊張し、

1本1本のソウメンが短く太くなって筋膜の袋いっぱいに広がり、

袋はパンパンになって硬く膨れ上がります。

 

すると、筋膜の中でソウメンのおしくらまんじゅうが起こります。

 

その圧力で押し潰されるのが、筋繊維の中を走る血管です。

 

その結果、

 

 

血液の流れが悪くなります。

 

 

筋肉を動かすにはエネルギーが必要ですが、

このエネルギーをつくるにはブドウ糖と酸素が必要となります。

 

ところが、血液の流れが悪くなると酸素不足が生じ、

普通ならエネルギーに変わるはずのブドウ糖が不完全燃焼を起こし、

乳酸などの疲労物質をつくりだします。

 

そうして、うっ血した血液の中にそうした老廃物がたまり、

筋肉の中にある痛みの神経を刺激します。

 

痛みや不快感があると私たちは反射時に身体に力を入れて、

それに耐えようとし、筋肉の筋肉はさらに強くなります。

 

すると、さらに血管が押し潰され、老廃物がたまり、

やがて筋肉が硬いしこりへと変わっていきます。

 

いかがでしょうか。

 

ひと言で「肩こり」といっても、奥が深いですね。

 

来院されたお客様にしっかり説明できるようにしておけば、

あなたも立派な整体師になれます。

 

おすすめの記事